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にしじまわしのれきし 西嶋和紙の歴史
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未来へつなぐ西嶋和紙
 昭和60年代になると、市場(しじょう)での和紙そのもののシェアが減り始めます。また、台湾などで作られる画仙紙も品質が向上し、価格の低さもあって日本の書道用紙の需要に占める割合が高まります。西嶋和紙がその伝統を未来へつないでいくためには、書道用紙以外のさまざまな場面での活用を模索(もさく)することが不可欠(ふかけつ)な時代になりました。
 そのような中で平成10(1998)年、「なかとみ和紙の里」がオープンしました。西嶋和紙の歴史と技術、伝統的なものから最新のアイデアが盛(も)り込まれたさまざまな製品、そして和紙に秘められた可能性をみなさんに紹介(しょうかい)する拠点(きょてん)として、現在に至(いた)っています。
 西嶋で和紙づくりに携(たずさ)わる人たちで作る「西嶋和紙工業協同組合」には、7軒(手漉き和紙5軒、機械漉き2軒)が加盟(かめい)しています(2014年現在)。蔡倫(さいりん)書道展や西嶋絵手紙展、手漉き体験などを通して西嶋和紙の魅力(みりょく)を伝えるとともに、書道パフォーマンスなどのイベントも開催(かいさい)しており、西嶋和紙を未来へつなげる活動を続けています。

【『西嶋和紙の歴史』の参考文献・資料】

『中富町誌』(中富町誌編纂委員会) 『西島紙の歴史』(笠井東太著、西島手すき紙工業協同組合)
『季刊和紙 第16号』(全国手すき和紙連合会) 『和紙 風土・歴史・技法』(柳橋真著、講談社)
『ふるさと百話 8』(静岡新聞社) 『富士水系の手漉き和紙』(富士市立博物館)
『山梨県綜合郷土研究(名著出版) 『山梨県史 通史編3 近世1』(山梨日日新聞社)
『近世製紙業の研究』(斎藤左文吾著、山梨日日新聞社)
『山梨県の地名』(平凡社) 『角川日本地名大辞典 山梨県』(角川書店)