原料を共同処理
西嶋では、和紙の原料の処理を西嶋和紙原料組合で共同で行っています。
稲わら、バナナ、マニラ麻などの処理の難しい原料は、西嶋和紙原料組合の共同施設で処理します。
西嶋和紙原料共同施設は、原料の自給態勢(たいせい)を作ることを目的に、昭和56(1981)年度の「地域経済振興(しんこう)対策事業」として、自治省(じちしょう)の指定を受けて作られました。共同公害設備(排水浄化装置)を建設することにより、環境保全の態勢も整っています。
「セイコー式」の開発
紙を漉くときには、舟ごとに「原料」「水」「ねり」を配合しますが、紙を漉いているうちにだんだんと原料の濃度(のうど)が薄(うす)くなり、できあがる紙の質も微妙(びみょう)に変化してしまいます。
その対策として開発された「セイコー式簡易(かんい)抄紙(しょうし)装置」によって、一日中一定の原料配合ができるようになり、西嶋和紙の紙質の均一性(きんいつせい)が保たれています。
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セイコー式装置
紙漉き槽の背後上部に、左右にパイプが通っています。ポンプで汲み上げられた原料の液がパイプの中を通り、勢いよく簀桁に流れ込む仕組みです。汲み上げの操作は足元で行います。
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