原料の特色 |
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(左)煮熟処理をした故紙。完成した和紙の端を裁ち落したものも再利用される。(右)左の状態の故紙に共同施設で処理した稲わらを混ぜ、ビーターで叩解したもの。これに水を混ぜて紙漉きの工程へ。 |
故紙を使う
西嶋では故紙(こし=古紙)を和紙の原料として使います。三椏(みつまた)を入れて作られた紙で、すでに利用されたものなどが、また新しい紙に生まれ変わるのです。西嶋和紙はリサイクルという、環境面での意味もある紙なのです。
故紙にはちりなどの不要なものが混じっているので、選別して使います。いったん紙になった繊維(せんい)は、すでに不純物(ふじゅんぶつ)や油分が抜けています。それをもう一度叩解(こうかい)することにより長い繊維が短くなり、繊維そのものを落ち着かせ、寝かせる時間を短縮(たんしゅく)する作用もあります。このため、
落ち着いたにじみと墨色(すみいろ)の深みが生み出されます。
西嶋産のわらを使う
稲(いな)わらを使うことで筆の当たりの柔(やわ)らかさが生まれ、にじみのグラデーションがきれいに整います。かすれや墨色もよくなっています。
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