世界連邦運動とは |
話のとちゅう
ですが… |
「世界連邦」とういのは、民族や宗教などの対立をなくし、世界をひとつの国家と考えて、すべての人類をその国民とする、そんな国家のことをいいます。
「世界連邦運動」は、そんな国家を目指す国際的な非政府組織(ひせいふそしき)で、日本において第二次大戦終戦直後に尾崎行雄(おざき・ゆきお)ら有志議員が提唱しました。 昭和23(1948)年には世界連邦建設同盟(どうめい)が結成され、尾崎行雄が会長に就任しました。 第5代の会長は湯川秀樹(ゆかわ・ひでき)が務めています。 現在は世界連邦運動協会と名を変え、その活動を推進(すいしん)する団体のひとつが世界連邦日本宗教委員会です。
日静上人が大会会長を務めた「世界連邦平和促進宗教者大会」(略称・世界連邦身延大会)は、昭和44(1969)年8月21日と22日の2日間、身延山久遠寺に於(お)いて、「世界の平和と日本」をテーマに開催されました。 このときの大会宣言、『身延宣言』の要旨(ようし)は以下のようなものです。
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大会宣言 |
いかなる宗教も、人間の心の平安と世界の平和とを念願(ねんがん)しないものはない。 核兵器(かくへいき)の脅威(きょうい)によって人類共滅(きょうめつ)の恐れさえあるのを思うにつけ、宗教者は宗派の垣(かき)をこえて結集し人類が生きるための大道(だいどう)を開かねばならない。 われわれは全世界的に結合し、法治(ほうち)共同体としての世界連邦をつくり、戦争のない一つの世界を実現しなければならない。
ここ身延山において、われわれ日本の宗教者は一堂に会し、諸宗教共通の広場を開発し、宗教協力の実を示すことを得た。 まことに未曽有(みぞう)のことであり、新しい歴史をつくるものである。 われわれはここに、世界連邦の方式による恒久(こうきゅう)平和への道を実践(じっせん)することを誓(ちか)うとともに、これに協力するよう全世界の善意(ぜんい)の人々に呼びかける。 |
『身延町誌』より |
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身延町は世界連邦都市宣言自治体、全国協議会加盟自治体です(昭和44年より)。 |