らい菌(きん)の感染(かんせん)によりおこる病気で、以前はらい病、ハンセン氏病とも呼ばれていました。 ハンセンは、明治6(1873)年にらい菌を発見したノルウェイの医師の名前です。
鼻や気道から感染しますが、多くの人は免疫(めんえき)があり感染せずにすみます。 潜伏(せんぷく)期間は数年から数十年。 らい菌に対する免疫の少ない人が感染すると、結節(けっせつ)という腫瘍(しゅよう)が体や手足にでき変形し、眉毛(まゆげ)や頭髪(とうはつ)が抜けるなど、顔貌(がんぼう)に独特(どくとく)の様相(ようそう)が現れます。 免疫のある人が免疫低下により感染する場合は、皮膚(ひふ)に紅色斑(こうしょくはん)が現れます。 結節、斑紋(はんもん)には知覚麻痺(ちかくまひ)が伴(ともな)います。
古くから感染者は差別され、近代になっても外見にはっきり表われるため差別が続きました。 遺伝病(いでんびょう)と考えられていため感染者の家族も差別の対象(たいしょう)でした。 のちに感染病であることが証明(しょうめい)されるのですが、不治(ふじ)の病であるとの理由で恐(おそ)れられ、差別や偏見(へんけん)がさらに激(はげ)しくなりました。 症状(しょうじょう)が梅毒(ばいどく)に似ていることもあって、それも差別の一因(いちいん)となった時期もあります。 明治33(1900)年の内務省(ないむしょう)調査では感染者数は約3万人とされていますが、実際にはその2倍はいたとも考えられています
現在では、感染しても初期なら完治(かんち)でき、悪化(あっか)した場合でも進行を止めることができます。 世界では年間約30万人の新規(しんき)患者が報告されていますが、日本においては年に5名以下ということです。 国立ハンセン病療養所が13ヶ所、私立が2ヶ所あり、入所者数は平成18(2006)年12月現在3000名弱で、その多くが高齢者(こうれいしゃ)です。 ほとんどの人がすでに治癒(ちゆ)しているものの、社会復帰(ふっき)が困難(こんなん)なため支援(しえん)を受けている実情があります。
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